有事のドル買いはいつまで続く!?
■有事の際には
安全資産が買われる傾向がある
戦争や紛争などの有事の際(または緊張が高まっている状態の場合)には、
投資家はリスクを回避しようとするため、
リスクが高い資産を売って、
安全な資産を買う
という投資行動を行う傾向があります。
国・通貨の面では、安全だと考えられている通貨の資産に資金を動かそうとする動きがみられる傾向があります。
具体的には有事の際には、
”日本円やスイスフラン”
が安全資産(安全通貨)として買われる傾向がありますが、
近年はその中に米ドルも含まれています。
以前は国際情勢が不安定になるとしばしば見られる現象でしたが、
21世紀に入ってからは9.11でアメリカがテロの標的となったり、
米ドルが基軸通貨としての信頼が弱まりつつあり、
アメリカも「強いドル」を望まなくなりつつある事から、
以前の様に一方的にドルが買われる事は少なくなり、
2003年のイラク戦争時には逆に有事のドル売りが発生した事もあります。
但し、直近ではアメリカ経済の回復しゼロ金利解除が近いと噂される事から有事のドル買いが復活している
と言うわけになります。
■有事の際には
当事国・関係国が
通貨安となりやすい
戦争や紛争などの有事の際には、
戦争や紛争の当事国の経済に直接的な悪影響が生じる可能性が高くなるため、
資金が流出し当事国の通貨安となる傾向があります。
また戦争や紛争の当事国と地理的、経済的、政治的、社会的、宗教的な関係性が強い場合(当事国の関係国)は、
戦争や紛争による悪影響への懸念から、当事国と同様に通貨安となることがあります。
ただ、有事のドル買いは
いつまでも続くとは限りません。
今は安全通貨に投資家たちは逃げていますが
いつかはこの買い圧力がなくなる時が来ます。
それくらい過熱感があります。
目先のコロナウイルスに明るい展開が見えた時
その時はドル売りに拍車がかかると予想できます。
引き続き、コロナウイルス関連のニュースには
注目が必要になってきますね。